投資と聞くと頭をよぎるのが「リスク」という言葉。
興味はあるけど損をするのが怖くてなかなか踏み出せない人も多いはず。
しかし、不動産投資というものをきちんと理解し、
想定されるリスクに対して事前に知識があれば、
誰でも安定収入を得ることができるのも事実です。
今回は不動産投資において想定されるリスクとその対策についてご紹介します。

不動産投資のリスクとは?

不動産投資を始める上で、どのようなリスクがあるのか見ていきましょう。

1.不動産購入時のリスク

不動産購入時に考えられるリスクとして、
瑕疵(かし)のある物件を購入してしまうリスクがあります。
※瑕疵(かし)とは欠陥があることをいいます。

欠陥がある物件を購入してしまうと、物件の価値が下がってしまう上に
入居者が入らなくなってしまいますので、しっかりと確認する必要があります。

瑕疵には大きく3つあります。

  • 物理的な瑕疵
  • 心理的な瑕疵
  • 環境的な瑕疵

それぞれ具体的に説明します。

物理的な瑕疵

物理的な瑕疵とは

  • 雨漏り
  • シロアリ被害
  • 建物の傾き

といった物理的な欠陥のことをいいます。

※対策

対策としては購入時の契約書に付属している「物件状況確認書」を確認します。
「物件状況確認書」には雨漏りやシロアリなどについての現在の状況が記載されていますので、
しっかりと確認することで物理的瑕疵のある物件を購入してしまうことを防ぐことができます。

心理的な瑕疵

心理的な瑕疵は、いわゆる「事故物件」と呼ばれるもので、
その物件で自殺や殺人事件があったなどの目に見えない心理的な欠陥をいいます。

※対策

事故物件については法律上、販売業者に「告知義務」があります。
しかし、いつ事件・事故が起きたのかを説明しなければならないというのは
法律上明確な規定はありませんので、事故物件の購入を完全に防ぐということは難しいです。

もし万が一事故物件を購入してしまった場合、
「瑕疵」があることは契約解除事由になりますので、契約を解除できることがあります。
物件が事故物件と判明した場合は、すぐに対応するようにしましょう。

また、売主が瑕疵があるのを知っていて説明しなかったような場合は
相手に損害賠償を請求することができますので、覚えておきましょう。

環境的な瑕疵

環境的な瑕疵は

  • 近隣からの騒音
  • 異臭
  • 近くに暴力団事務所がある

といった物件そのものではなく、それを取り巻く環境についての欠陥をいいます。

※対策

全てを確認するというのは難しいかもしれませんが、
実際に自分で現地に足を運んで周辺を確認しましょう。
入居者から騒音や異臭などのクレームがあったかどうかを管理会社に確認してみるのもいいでしょう。

2.不動産所有時のリスク

不動産購入後は様々なリスクがあります。

  • 空室リスク
  • 入居者リスク
  • 家賃下落リスク
  • 金利上昇リスク
  • 災害リスク

それぞれのリスクを説明します。

空室リスク

収益を得るには、安定した家賃収入がなければ意味がありません。
空室になってしまうと家賃収入がなくなってしまうので、
その月のローン返済を自腹で支払うことになってしまいます。

不動産経営において「空室リスク」は最も回避したいリスクでもありますので、
しっかりと理解しておきましょう。

※対策

まずは空室になりやすい物件を覚えておきましょう。

・空室になりやすい物件
  • 利便性がよくない・・・駅から遠い等
  • 建物がきちんと管理されていない・・・共用部分の手入れがされていない等
  • 間取りが地域のニーズと合っていない・・・単身者が多い地域でのファミリー物件等
  • 生活環境がよくない・・・周辺にスーパーやコンビニがない等

では逆に空室になりにくい物件とは何でしょうか?

空室になりにくい物件は、良い物件を選ぶためのポイントでご紹介していますので、
併せて参考にしてみてください。

・サブリース契約(借り上げ)を利用する

サブリース契約は不動産業者が貸主の物件を借り上げ、それを入居者へ転貸する制度のことをいいます。
貸す側にとっては入居者の有無にかかわらず、一定の家賃が保証され、
毎月安定した収入を得ることができます。

ただし、デメリットもあります。
一般的に空室保証の賃料は、満額賃料の80%~90%といわれています。
しかもずっと同じ賃料が保証されるわけではありません。
不動産業者から何年かに一度、家賃の値下げを迫られ、応じないと解約される場合もあります。

サブリース契約をしているからと安心するのではなく、
将来家賃が下がることがあるのを知った上で
その物件に賃貸需要があるのかを事前に自分で確認しておきましょう。

入居者リスク

物件を貸している入居者とのトラブルのリスクがあります。

  • 家賃を滞納される
  • 事件や事故を起こされ、事故物件化してしまう

といったことが考えられます。

※対策
家賃滞納リスク
  1. 「賃貸保証会社」を利用しましょう。
  2. 「賃貸保証会社」を利用することにより、入居者に家賃の滞納などの債務不履行があった際には、
    かわりに賃貸保証会社が立て替えをしてくれるので、家賃滞納リスクを軽減することができます。
    通常の連帯保証人よりも確実性が高く、入居審査も行ってくれるのも大きなメリットです。
    ただし、保証会社によって異なりますが、保証料として家賃の30%~70%程度費用がかかります。
    保証料は賃貸借の契約の際に、入居者が初期費用として支払うものですので、
    保証料が高すぎると入居者に敬遠され、空室が長引いてしまうというリスクも少なからずあります。

  3. 建物明渡訴訟
  4. 入居者を追い出す建物明渡訴訟も対策の一つです。
    先述の賃貸保証会社に入っていれば、訴訟費用も保証会社が負担してくれる場合があります。

事故物件化リスク

事故物件化リスクは、事前に自殺や事件が起こるのを知ることはほぼ不可能なので、
未然に防ぐということは難しいです。

対策としては、損害賠償や保険について知っておくことです。
自殺の場合だと、自殺した遺族と連帯保証人に対して損害賠償を請求することができます。
損失を回収できるよう、親族を保証人につけるなど入居審査は厳格に行いましょう。
保険会社によっては入居者の自殺や孤独死を理由とした建物復旧期間中の家賃収入の損失に対して、
保険金が支払われることがありますので、保険の加入も検討しておくといいかもしれません。

家賃下落リスク

不動産投資は景気の影響を受けにくく、毎月安定した家賃収入がはいるのが魅力ですが、
だからといって家賃がまったく下がらないわけではございません。

家賃が下がる原因として、以下が挙げられます。

  1. 経年劣化
  2. 建物も時間が経つにつれて劣化していきますので、それに応じて家賃も下がっていきます。
    特に比較的築年数が浅い物件は、新しい物件との競合による影響を一番受けやすいので、家賃の下落幅も大きくなります。

  3. 立地
  4. 駅から遠い、周りにスーパー・コンビニがないなどの立地や利便性の悪さから家賃が下落していくことがあります。

  5. 需要の低下
  6. 例えば、少し離れた地域に大型商業施設などができてしまうと、その周辺は需要が増し、
    家賃が上がりやすいですが、同時にそれ以外の地域の需要が低下し家賃が下がることがあります。

※対策

空室リスクの対策と同じように空室になりにくい物件を選ぶことです。
空室になりにくい物件は、良い物件を選ぶためのポイントでご紹介していますので、
併せて参考にしてみてください。

金利上昇リスク

物件を購入する際、多くの方はローンを組むことになると思います。 ローンを組んでいる場合、毎月の家賃収入からローンを返済していくのが一般的ですが、 返済期間中に金利が上昇することによって、ローンの返済額が増えてしまい、 返済が困難になってしまうリスクがあります。
※対策
  1. 繰り上げ返済をする
  2. 資金に余裕があれば、金利が上昇しはじめた段階で、ローンの繰り上げ返済をしていけば、
    それだけ金利上昇リスクを抑えることができます。

  3. 借入金額を抑える
  4. 借入金額を抑えることによって、急な金利上昇にも対応できます。
    投資金額に対して借入割合を4割程度に抑えるのがいいとされています。

災害リスク

災害によって物件が損壊してしまうリスクです。

「地震・火災・水害・風災・雪災」様々な災害があります。
確率的には低いですが、万が一のために備えておきましょう。

※対策
  1. 火災保険に加入する
  2. 災害リスクに対して最も代表的なのが火災保険に加入することです。

    物件に対して火災保険をかけておくのは、
    特に地震などの災害が多い日本では必須といえるでしょう。
    融資を受ける場合、火災保険に加入しなければ、融資を受けることができません。
    地震については地震保険に加入する必要があります。
    単独では加入できず、火災保険とセットでないといけません。

    保険料は不動産投資に伴うものなら経費として計上できるので、
    惜しまず加入するようにしましょう。

  3. 災害に強い物件を選ぶ
  4. 鉄筋コンクリート(RC)造のマンションは火災に強いといわれています。

    また、「新耐震基準」の適合する物件であれば地震に強いといわれています。
    「新耐震基準」は1981年(昭和56年)にできた耐震に対する基準です。
    これら2つに当てはまる物件であれば、比較的災害に対して強い物件といえます。

3.不動産売却時のリスク

売却時にもリスクは存在します。

不動産投資には流動性リスクが存在しています。
流動性リスクとは不動産を売ろうと思ったときに売れないリスクのことをいいます。
一般的に不動産の売却期間は3~6ヶ月かかるといわれています。
売却期間中にさまざまな状況が変化することによって、自分の思った価格で売れない可能性があります。

※対策

当たり前ですが、人気の高い物件は短期間で売却が可能です。

  • 立地がいい
  • 賃貸需要がある
  • きちんと管理がされている

つまりは空室になりにくい物件です。

まとめ

今回は不動産投資のリスクについて書きました。
リスクと聞くと、多くの人は危険と感じるかもしれません。
しかし投資である以上、リターンがあれば必ずリスクもあります。
不動産投資は、リスクの予想ができ、またそのリスクの対策も事前に講じる事が可能です。
リスクを理解し、対策をしっかりと知ることで失敗しない不動産投資をしましょう。