アパート経営は、マンションの1室を購入して経営するワンルームマンション投資と比べてアパート一棟を購入するので、投資金額が高額になり、一般人にはなかなか手が出ないと思われがちですが、ここ最近は日銀による金融緩和の影響で不動産投資についての融資も出やすくなったので、サラリーマンであっても比較的簡単にアパート経営ができるようになりました。 今回は、アパートを経営する上でのメリット・デメリットや知っておきたい知識をご紹介します。

アパート経営とは?

アパート経営とは、
アパート1棟を購入し、その各部屋を賃貸することで家賃収入を得ていく不動産投資です。

「アパート」と「マンション」の違いは明確に定められてはいませんが、
不動産業界の慣習として、建物の構造を基準として以下のように使い分けされています。

  • アパート・・・木造、プレハブ、軽量鉄骨
  • マンション・・・鉄筋鉄骨コンクリート造、鉄筋鉄骨コンクリート造、重量鉄骨

基本的にアパートを購入する場合、土地と建物をセットで購入することになりますが、
あらかじめ所有している土地に新たにアパートを建築するというケースもあります。

複数の部屋から家賃収入が得られますので、
ワンルームマンションの経営と比べて利益も多くなりますが、
その分管理する部屋も多くなりますので、リスクが増えることになります。

アパート経営のメリット

では、アパート経営のメリットを見ていきましょう。

土地が資産として残る

アパート経営は「土地が残る」という大きなメリットがあります。

仮に建物が老朽化により価値がまったくなくなってしまったとしても、
土地は資産として残ることになります。

株式や債券などの投資商品は資産がゼロになる可能性がありますが、
土地においては価値がゼロになることはありません。

また、ワンルームマンションのような区分所有物件は土地の割合が極めて小さく、
そのほとんどが建物の価値になります。

資産を残せるという点は、一棟ものを扱うことの最大のメリットともいえるでしょう。

収益性が高い

一棟アパートは収益性が高く、利回りが10%を超えるような物件も多いです。

また、建物の構造も木造となっていることが多く、

  • 新築・・・建築コストが低い
  • 中古・・・築年数が古い場合、建物の価値はほとんどなくなるので、土地だけの評価額で購入することが出来る

などのメリットがありますので、
アパート経営はワンルームマンション投資と比べて高利回りが期待できます。

空室リスクを分散できる

一般的なアパートの部屋数は6~8部屋が多いです。

アパート経営は複数の部屋を持つことになりますので、
仮に1部屋2部屋が空室になったとしても家賃収入はゼロになることはありません。

マンションの1室を所有するワンルームマンション投資と違い、
家賃収入がゼロになる可能性が低いので空室リスクを分散することができます。

相続税対策の効果が高い

アパートの敷地は、貸家建付地(賃貸用の建物を建てて、他人に貸している場合の土地)となり、
約2割土地の評価額が下がります。

この評価額に相続税率を掛けて相続税額が計算されるので、
土地の割合が大きいアパート経営は、ワンルームマンション投資より相続税対策としての効果が高いといえます。

アパート経営のデメリット

次にアパート経営のデメリットについて見ていきましょう。

購入資金が高額

アパートを購入する際は、ほとんどが「建物 + 土地」の購入になりますので、
どうしても初期投資金額が高額になってしまいます。
金額が高ければ高いほど、損失の額も大きくなります。

修繕費が高額

築の浅い建物であればまだ良いのですが、築10年を超えてくると修繕費が高額になってきます。

空室リスクを分散できるとはいえ、やはり空室はできるだけ避けたいものです。
入居者を集めるために大規模なリフォームが必要となる場合もあり、
高額な出費になる可能性があります。

管理が面倒

一棟アパートの管理は手間がかかります。

管理会社に管理を任せすることも可能ですが、
部屋数が多いので、やはり入居審査、建物の修繕、設備の定期点検など
ワンルームマンションと比べてコストや手間がかかります。

売却に時間がかかる

これは不動産全般にいえることなのですが、不動産は売却に時間がかかり、
すぐに現金化できないというデメリット(流動性リスク)があります。

一般的にワンルームマンションでも約3ヶ月程度かかるといわれています。
1棟アパートの場合は金額も大きく、需要もワンルームマンションと比べて少ないので、
さらに時間がかかってしまうことが多いです。

新築と中古の違いとは?

同じアパートでも新築と中古では、購入金額や収益性も変わってきます。

新築アパートと中古アパート、それぞれの特徴について解説します。

新築アパートの特徴

高い家賃でも入居が決まりやすい

これはアパートだけでなく新築物件すべてにいえることです。

日本において新築というのは一つのブランドであり、住みたいと思う人が非常に多いです。
新築を選ぶ人が多いということは、それだけ家賃を高くすることができるということになります。
新しいという理由だけで、周辺の家賃相場よりも高く貸し出せるのは新築ならではのメリットです。

ただし、時間が経てば新築物件も中古物件になりますので、
将来的に家賃は下がるということは頭にいれておきましょう。

担保力が高い

新築アパートは担保力が高く、ローンが組みやすいといわれています。

購入資金を全額用意できなくても、ローンを利用することでアパート経営をはじめることができます。

中古アパートに比べて融資額や金利についても有利な条件で融資を受けやすく、
融資額は頭金ゼロ円、いわゆるフルローンでの融資をしてもらえる場合も多いようです。

ただし住宅ローンと異なり、アパートローンは変動型の借入金利となることが一般的なので、
将来的な金利変動も考慮して、余裕を持った資金計画を立てましょう。

維持管理コストが抑えられる

新築ですので、築10年ほどは修繕費などのコストがほとんどかかりません。

ただし、将来的に建物や設備は必ず老朽化しますので、
大規模な修繕が必要となる前にこまめにメンテナンスを行うようにしましょう。

中古アパートの特徴

購入資金が安く抑えられる

同じような土地面積、建物の間取りの場合、
当たり前ですが、中古物件のほうが新築物件より安く購入することができます。
購入資金が安いので、頭金や月々のローン返済の負担が軽くなります。

高利回りであることが多い

新築より価格が安く、家賃も安定していますので、表面利回りが高くなる傾向があります。
利回りが大きいほど収益は大きくなります。

ただし、築年数が古い物件になると、リフォームや修繕が必要な場合があります。
修繕工事の内容や規模によっては、修繕費が高額になるケースも珍しくありません。
たとえ価格が安くても、リフォームや修繕ですぐに多額の出費を余儀なくされ、
結果的に取得費用が高くなってしまうことも少なくないので、
物件選びは慎重にするようにしましょう。

新築と中古どっちがいい?

新築アパートと中古アパートどちらも一長一短ですので、
一概にどちらがいいとはいいきれません。

強いていうならば、以下に該当する人が向いている人でしょう。

新築アパート

  • 資金に余裕がある
  • 管理に手間をかけたくない
  • 不動産投資初心者

中古アパート

  • 費用を安く抑えたい
  • 高利回りの物件がほしい
  • 不動産投資経験者

まとめ

アパート経営について紹介しました。
ワンルームマンションの経営と比べて土地付きアパートの経営は投資金額が高額になりますが、
「土地が資産として残る」「収益性(利回り)が高い」など資産形成の面で大きなメリットがあります。
近年は不動産投資の融資も出やすく、少ない資金ではじめることができますので、
土地付アパート一経営も有効な投資先としてぜひ検討してみてはどうでしょうか。