ローン

ローン返済が苦しい時はリスケジュールしてみる!

不動産投資で融資・ローンを利用する人は多いかと思いますが、
リストラや病気などでローンの返済が困難になってしまうこと誰にでも起こり得ることです。
万が一そういう事態に陥った場合、「リスケジュール」を活用して
返済期間を猶予してもらったり、返済額を減らしてもらうのもひとつの手です。
今回は「リスケジュールとはなにか?」ご紹介していきます。

リスケジュールってなに?

リスケジュールとは

「融資・ローンなどの返済において、その返済が困難となった場合に金融機関に対して当初の借入条件の変更を行うこと」

をいいます。

通称「リスケ」と呼ばれています。

リスケジュールのメリット・デメリット

一時的な資金不足により、サラ金やクレジット会社から借金を返すために借金をしてしまうなど、悪循環に陥ってしまう人は多くいます。

リスケジュールができれば、条件の変更内容は交渉次第ですが、
返済額の減額返済期間の猶予などしてもらえるので、
一時的に資金繰りが楽になり、このような事態を回避することができます。

しかし、リスケジュールできたとしても金融機関からの信用は当然低下することになりますので、新規の融資が受けにくくなったり、ローンの借り換えが難しくなるなど、デメリットもあります。

※債務者区分

金融機関は債務者(お金を借りている人)を大きく分けて以下のように「6段階」で評価しています。

  1. 正常先
  2. 要注意先
  3. 要管理先
  4. 破綻懸念先
  5. 実質破綻先
  6. 破綻先

リスケジュールすると、
「正常先」から「要注意先」以降へ評価は落ちることになります。

「新たな借り入れ」や「ローンの借り換え」が難しくなるのは、
この債務者区分が要注意先以降に下がっていることが原因です。

リスケジュール後に「新たな借り入れ」や「ローン借り換え」を行うためには、債務者区分を「正常先」に戻すことが必要になります。
「正常先」に戻すには、「当初の返済条件」に戻さなければなりません。

これは、リスケジュールの期間中に「返済を猶予してもらった借金」を、
リスケジュール後に再開する通常の返済額とは「別途」に支払う必要がありますので、リスケジュール後の「新たな借入」や「ローン借り換え」はやはり簡単にはいかず、難しいといえるでしょう。

どのくらい減額できる?

決まりは特にありませんが、
利息は最低限支払うことになるケースが多いようです。
リスケ期間中の返済額の目安は「利息 + 少しの元金」です。
もちろん交渉次第では元本の返済を「0円」にすることもできます。
金融機関との交渉で、無理せず支払える金額にまとめるようにしましょう。

返済猶予の期間は?

リスケで返済を猶予してもらえる期間は、通常6ヶ月または1年です。
1年以上の猶予が必要であっても、
まずは6ヶ月または1年のリスケを行うことになります。
リスケ期間が終了すれば、リスケの延長という形で返済期間を延長します。

リスケジュールできる条件

リスケはだれでも行えるわけではありません。
返済を一時的に猶予してもらうためには、リスケ後の返済の見通しを説明する必要があります。

以下のような条件を満たす人はリスケできる可能性があります。

  • 今後も安定した収入が見込める
  • 資金不足が一時的なものである
  • 新たな借り入れの予定がない

急な出費や病気・リストラなど、
返済の意志はあるが返済したくてもできない状況に陥った時は、
ぜひリスケを活用してみましょう。

返済が遅れる「前」に申し出ておく

リスケは返済が遅れる「前」でも「後」でも申し込むことができますが、
返済が遅れた後だとリスケ交渉を成立させることが難しくなります。

申し出るベストな時期は、
返済が遅れる「前」、かつリスケした返済日の約1ヵ月前です。
リスケの実施には金融機関の審査や契約の手続きが必要なため、
1ヵ月前から申し出ておきましょう。

預金ロック対策をしておく

預金ロックとは「銀行口座から預金を引き出せなくすること」です。

リスケを申し出るということは、
金融機関に対して「返済が苦しい」といっているも同然です。

金融機関があなたからの借金回収が難しくなりそうだと判断した時、
預金がロックされてしまう可能性があります。

リスケを申し出る前に、預金をすべて別の金融機関へ移しておきましょう。
預金ロックを防ぎつつ、交渉を進めることができます。

リスケの交渉で提示される条件

リスケの交渉では、金融機関から以下のような条件を提示されます。

  • 金利の引き上げ
  • 担保の追加
  • 保証人の追加

金利の引き上げ

金融機関はリスケする際「債務者区分」に応じて、
「貸倒引当金(かしだおれひきあてきん)」というお金を金融機関の利益から積み増しします。
これは借金が回収不能になった時の保険のようなもので、
あらかじめ回収不能になるリスクに応じて積み立てるお金です。

つまりリスケに応じることで、余計なコストが発生してしまうため、
金融機関から「金利の引き上げ」をリスケの条件として提示されます。

「金利の引き上げ」は基本的にのまざるを得ない条件です。
ただし、金利の引き上げ幅については、交渉で下げることができますので、
上限0.5%~1%の引き上げ幅を目安に交渉してみてください。

担保の追加

「金利の引き上げ」と同様に、リスクを軽減するために「担保の追加」を条件提示してきます。

主な担保は不動産です。

住宅ローンの場合はすでに住宅が担保としてとられていますが、
自宅以外に不動産を所有している場合で、自宅の評価額が借金の額よりも大幅に低い場合は、「担保の追加」をする必要があります。

逆に、担保になっている不動産の評価額が借金の額と同等、もしくはそれ以上ある場合は、この「担保の追加」の条件を交渉次第で無くすことができます。

保証人の追加

この条件だけは必ず断るようにしましょう。
保証人に迷惑をかけることはもちろん、
あなた自身の首を絞めることになりかねません。

複数の金融機関から借金をしている場合

複数の金融機関から借金をしている場合、
すべての金融機関に対してリスケを行う必要があるので注意してください。

ある金融機関だけリスケをしてもらうといったことはできません。
順番については特に決まっていないので。
同時進行で複数の金融機関とリスケ交渉を進めていきましょう。

まとめ

リスケジュールについて書きました。
ローンなどの返済が苦しくなった時は「リスケ」を活用してみてください。
リスケを利用することで一時的な資金不足を解消し、
リスケ後の通常返済に備えることで難局を切り抜けることがでしょう。

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